潰瘍性大腸炎/クローン病(IBD)患者体験談:先輩患者からのメッセージ(リノさん)

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IBD先輩患者さんの体験談をGコミュニティ内で投稿しています。今回は、リノさん(ツイッター名)にご執筆頂きました。

 

簡単な自己紹介

UC(潰瘍性大腸炎)と診断されて、もうすぐ2年のリノです。本、ネット、患者会などで、自分なりに日々IBDについて調べています。全国各地の患者会、医療講演会、オフ会をできる範囲で回っています。

UCになって大変だったけど、良かったと思える日々を過ごせるように、自分らしくいろんなことに挑戦し続けていきたい!と思っています。

 

診断前の状況

2015年10月頃、胃痛が始まり、痛すぎて夜寝れない程でした。子どもの頃から胃腸は丈夫なほうだったので、初めての経験でした。

近所の内科で、胃カメラをしても異常なし。薬も処方されず。胃痛で辛くて病院に行ってるのに、何も治療をしてもらえずに見捨てられた気分でした。

その後、消化器内科クリニックを受診。そこでは運動不足からの便秘による胃痛と言われて、下剤や胃薬を出してもらいました。当時は、ほぼ毎日排便があったので、便秘だと思わず不思議でした。

でも、やっと胃痛がましになり、安心したのも束の間、2016年2月頃に血便が始まりました。同年4月に大腸カメラをしましたが、直腸炎で大丈夫とのこと。

1年後、徐々に出血が増えたので再度大腸カメラをして、UC疑いとのことで5-ASAがスタートしました。UCと確定したのはその4ヶ月後です。

 

診断を受けた後の悩み・不安

本当にUCなんだろうか?と最初は信じられませんでした。

それは症状が比較的軽症だったからということもありました。ネットで調べた症状では、ほとんどの人は下痢。稀に便秘の人もいましたが、私は1日1、2回~2日に1回の普通便で、出血が少しついてるだけ(「だけ」と当時は思いたかった)。

でも、UC確定までの1年半で食欲が落ちて、20キロの体重減少、初めての貧血に戸惑いました。そして、今後、自分はどうなっていくのか、不安だらけでした。

 

診断された後に取り組んだこと

まずはIBDレシピ本を1冊買いました。図書館でIBDの本を何冊か読んで、ネットでも調べまくりました。UCの人のブログを見てみたり。そして、患者会に参加しました。専門医に直接質問ができたので、安心につながりました。

役所の栄養相談にも行きました。栄養士さんが優しく教えてくれました。食事について、自分なりに調べたことが正しかったということがわかり、それも安心につながりました。

アイキャッチ画像の料理は、グルテンフリー(小麦を摂らない食事療法)中に私の場合は米粉も避けていた時、お好み焼きがどうしても食べたくて、ご飯から作った「ノンオイルお好み焼き」です。

具は皮なし胸肉を使っています。違和感なく美味しくいただけて大成功でした。食べたいものをいかに工夫して食べるか。難しいからこそ挑戦したいテーマです。

私の主治医は活動期には食事に気をつけてと言います。IBD専門医ではありませんが、同性の先生ということもあり、大腸カメラもしてもらいやすく、継続して診てもらいたいという気持ちが強いので、入院や病院でしかできない治療法をする時以外は転院しないつもりです。待ち時間も少なくありがたいです。

 

支えになったこと

私が不安なときや、辛いとき、Twitterのフォロワーさんがいつも支えになりました。本当に感謝しています。ありがとうございます。

 

家族、親戚、友人に伝えたときの反応

母親は一緒に診察室で聞いていました。主治医が「難病」という言葉も使わず、さらっと言ったので、その場では驚かなかったみたいです。

他の家族に話した時も、少し戸惑った様子もありましたが、受け入れてくれました。

友人には伝えるか迷いましたが、意外とすんなり受け入れてくれました。それで離れていった友人もいたような気がしますが、理解してくれる人とだけ付き合う方がラクだと思いました。

 

仕事や学校で工夫していること

社会人になってから発病したので、仕事が不安でした。

職場には、低脂質・低残渣のお弁当を持参したり、エレンタールを飲みながら仕事したり、少しでも腹痛等の症状が起こらないように工夫しています。(エレンタールの飲み方についてHPにまとめていますので参考になれば。https://elental-kouryakubon-noyounamono.webnode.jp/

また、職場の中で話しやすい人にはUCのことを伝えました。安心して仕事ができることにつながると思ったからです。

 

IBDと診断された方へのメッセージ

診断直後は特に不安だらけだと思います。でも、決して1人ではないです。

主治医の先生が忙しそうで話しにくいこともあると思いますが、疑問や悩みをぶつけてみてください。そこからはじまります。

嫌がられるんじゃないかと本音を話すことを遠慮する方もたまにいますが、私は医師事務作業補助者としての経験からも、医師は患者さんの話を聞きたいと思っています。

聞いてみないと分からないことが多いからです。治療の選択肢が変わる可能性もあります。

でも他の患者さんも待っているので、1人の診察にかけられる時間が限られてしまうのも現実問題です。

外来の場合、医師に質問や悩み等を書いたメモを読んでもらうのが早くてわかりやすいのではないかと私は思います。(私は話したいことが多い時のみワードで作成しています。)

入院中は他の医療スタッフ(看護師、ソーシャルワーカーなど)で話しやすい人に話すといいと思います。

診察で聞き忘れた疑問等は、ここ、Gコミュニティで専門家に質問できますし、同じ病気の仲間と交流もできます。患者会・オフ会に行けば、同じ病気の仲間とリアルに会えます。

同じように悩んできた人が「こんな工夫してきたよ」という経験談を聞くことで、明日からのQOLが上がることもあると思います。

うまく活用できるところは活用して、生活上の不安が減って、IBDとうまく付き合っていく自分なりの方法が見つかるといいですよね。

いつの日かIBDが完治する治療法が見つかることを願って・・・。

 

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鈴木紀之

経営学修士 (MBA)。製薬会社にて、マーケティング戦略、プロダクトマネージャー、営業等を担当した後、休職し渡米。2018年ミシガン大学経営学修士修了。在学中は、新規メディカルデバイス開発プロジェクトや診断薬・医療機器販売会社へのコンサルタント業務に従事。2018年8月より製薬会社にて事業開発を担当。

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